テレビでも紹介され大人気の、洗剤なしで洗濯ができる「洗濯マグちゃん」について、パッケージに書かれた効果に根拠がないとして消費者庁より行政指導が入りました。
この記事では洗濯マグちゃんの返金騒動や本当に効果がないのかについて、わかりやすくまとめていきたいと思います。
理系でマグネシウムの効果に詳しい目線から、分かりやすく話していきたいと思います！
洗濯マグちゃんの返金騒動について
2021年4月27日、消費者庁は「洗剤が使わなくても大丈夫なお洗濯」ができる商品「洗濯マグちゃん」を販売する宮本製作所に対して、優良誤認（実際の効果よりも誇大な広告を行って消費者をだます行為）をしているとして改善命令を出しました。
問題となっている洗濯マグちゃんのパッケージには、
「洗剤を使わなくても大丈夫なお洗濯」
「除菌試験により９９％以上の抑制効果が確認されています」
などと書いてあるのですが、実際にその効果を確認している根拠を提示できなかったという内容です。
それに伴い、洗濯マグちゃんの製造元である宮本製作所は返金対応を行いました。
が、
その返金対応に誠意がないのではないか！と意見が出ているのがこの騒動の発端です。
その返金方法を簡単にまとめると、
・未開封品のみ返金対応する
・購入店まで持参する必要がある
・返金期限は約2か月
との内容でした。
洗濯マグちゃん返金対応について感じること
洗濯マグちゃんの返金問題をニュースで知り、
はじめに思ったのは、
あーこのパッケージは煽りすぎでしょう。
でした。
洗濯マグちゃんに限ったことではないですが、大手メーカーも誇大広告を出してきますが、小さく大量の※で「でも例外があるからね！！」と念を押してくるのですが、洗濯マグちゃんにはそれがありません。
すがすがしいと言ってしまえばそうなのですが、
なんか押し売り（その場限りの良いことしか言わない）に近い感覚を感じました。
そして今回、その表示の根拠となる実験データが不十分だから改善しなさいという処分です。
全部を見たわけではありませんが、ニュースによれば洗濯機での効果をビーカーで再現していたとのこと。
人気商品だけに、もっと研究を重ねて発売する前にやるべき実験評価があったのではなかと思います。
そして、そこに未使用のみの返金対応です。
洗濯マグちゃんは消耗品のため購入したら殆どの人が使用しますよね。
そのためこの処置は消費者ではなくて、販売店（店舗在庫）についての対応だと僕は思っています。
表示が誇大だったんでしょ、パッケージ変えて販売すればいいんでしょ。
そんな対応に思いました。
そうじゃないんですよね。
消費者に悪気なく嘘をついていたということが今回の問題だと思うんですよ。
この返金騒動が出た2021年4月末はコロナの広がりもあり、外出自粛要請の緊急事態宣言も出ていた時期になります。
不要な外出を避けようと全国で言っている時期に、返金するなら店舗まで持ってってね！てのも対応としてどうかと、、、
サポートデスクを設けて、着払いで返送が良いのではなかったのかと思ってしまいます。
洗濯マグちゃんって本当に効果ないの？
では洗濯マグちゃんって本当に効果がないの？というと実は満足度が高い商品になります。
ネットの口コミを見てみると、
■良い口コミ
部屋干ししても臭わなくなった。洗剤を使わなくなったので肌に触れるピリピリ感がなくなった。
洗剤の量を減らしたのに、よく落ちるので大満足。
洗濯ものの臭いも気にならなくなった
■悪い口コミ
汗の臭いが全然取れない。
これだけでは洗濯しても汚れが落ちなかった。
何度か使ってみたが、効果が分からない。
洗濯洗剤の方が汚れは落ちると感じる。
洗濯ものの種類、使用方法によって違うと思うので、一概には言えませんが全体の評価としては「部屋干しの臭いは効果がある」が多いと感じました。
次いで「汚れが落ちにくい」という意見も多そうです。
マグネシウムの特性から見た科学的根拠
じゃあ感想ではなくて、実際に何が起こってるのさ！という現実主義の人向けに、マグネシウムで洗濯したときに何が起こるかを分かりやすく解説していきます。
マグネシウムを水に入れたら次の2つが起きます。
１、マグネシウムが溶け出し、少しだけアルカリ性になる。
洗濯マグちゃんを水に入れると、水が少しだけアルカリ性に変化します。
アルカリ性になるとどうなるの？かというと、汚れを落とす力が向上します。
しかし本当にすこしだけアルカリになるので、効果は水洗いと大差はなく、
洗浄効果は、
洗濯洗剤＞＞｜超えられない壁｜＞＞マグちゃん＞水
となると考えられます。
２．マグネシウムには殺菌力がある
嫌な臭いの原因は雑菌の繁殖が原因です。洗濯マグちゃんのマグネシウムにはそのためそれを抑える効果があると考えられます。
これは実際に口コミを見ても現実起こっているのではと思いました。
部屋干しの臭いはほんの少しの殺菌・抗菌でも抑えることができます。
以上から、洗濯マグちゃんを化学的に見たら
洗浄力は無いけど殺菌力はありそうと考えることができます。
考える・思うと連呼していますが、実験したわけではないのでどのくらい効果があるかは分かりません。
そこはメーカーがやるべき仕事ですね。
消費者庁からの指摘を覆したいのならすぐにでも公表されると思います！
今後、洗濯マグちゃんを使いたいかどうか
洗濯マグちゃんを使いたい人の意見は、今回の返金騒動を受けて、
・洗剤を使う必要がないと思う人
これはメーカーが誇大広告を出していたので嘘と認定された。
洗剤と同じような効果は期待できない。
⇒この人たちは使わないでしょう。
・消臭効果に期待している
消臭効果が高いから使っているという人も多いと思います。
これはそのまま使っても良いのではないでしょうか。
もちろん安価な重曹や消臭効果がある洗剤でも代用できると思います。
洗濯マグちゃんの返金騒動のまとめ
洗濯マグちゃんは誇大広告（根拠のない表示）で販売していたので消費者庁からすぐに修正するように指導が入りました。
メーカーは未使用品があれば返金するよーと何とも消費者の気持ちに寄り添う気が無いような対応だと感じます。
じゃあ実際に洗濯マグちゃんって効果ないの？と化学的に調べてみると、洗浄力は無いけど消臭力はありそうという結果。
（これは口コミ通りなので、実験しても結果に出そう！てか、メーカーが何故そのデータ持ってないのさ。苦笑）
つまり、洗濯マグちゃんを使う場合、
・普通に汚れを落としたいなら洗剤使う必要がある
⇒洗濯マグちゃんの洗浄効果に根拠はなかった、残念…
・消臭効果に期待する！
⇒ありだと思う。
ただ消臭だけなら重曹か消臭効果がある洗剤使ったらいいんじゃないとも思う。
という結果となりました。
とはいえ、化学の面白いところは人の気持ちや口コミに負けちゃうところです。笑
良いと思ったものを使っている方が心も体も豊かになります。
今回の洗濯マグちゃん返金騒動でも、根拠がなくても信じて使い続ける！というSNS投稿もたくさんありました。
僕たちにできることは、情報を確認して自分が納得するように判断することです。
そこに科学的根拠を使う人もいれば、宗教、経験、自分の勘を使うのもいます。
何を正とするかは自由ですからね＾＾
今後、宮本製作所がどのように消費者の信用を取り戻すのか、マグネシウムを使った洗濯消臭剤をどうやって販売していくのか、注目していきたいですね。
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